近年、少子高齢化や人口減少に伴い、日本各地で空き家問題が深刻化しています。宝塚市も同様で、使われていない空き家をどのように有効活用するかが重要な課題です。そんな中、注目を集めているのが「シェアハウス」という新しい住まい方です。今回は、宝塚市で弊社が計画したシェアハウス事例を参考に、空家資産の活用方法をご紹介します。

ニーズの増加

シェアハウスは、単身者や学生、若い社会人など、複数の人が一つの住宅を共有して住む形態の住まいです。この住まい方は、都市部で特に人気が高まっていますが、宝塚市のような住宅地でも、入居者側の次のようなメリットで希望者が増えているようです。

1. 宝塚という土地柄
   宝塚市は大坂北エリアに対して、阪急宝塚線、JR宝塚線で２０分から３０分で通勤できるエリアであり、一方、市の北部は自然環境が豊かで、住環境も穏やかで、街の景観も素晴らしいエリアです。また、宝塚歌劇が、街のシンボルとして広く全国に知れ渡っており、特殊な例ですがそれを目当てに、宝塚に単身で住まわれている方もいらっしゃいます。

2. 仕事の多様化
   昨今、リモートによる打合せが増え、自宅での業務を行うことが可能となったことにより、会社への通勤ストレスが減ったことで、住まいの場所の制限が大きく変わり、郊外でのシェアハウスの選択肢が増えた。

3. ゆったりとした住空間
   都市部の利便性の高いエリアは住居コストに対して、ゆとりのある空間を獲得しにくいという側面もあり、郊外型のシェアハウスであればその点も解消される傾向がある。
   

空家をシェアハウスとして再活用するメリット

1. 資産の収益化
   長期間利用されていない空家は、時間と共にその価値が下がる傾向があります。シェアハウスにリノベーションすることで、物件を賃貸として運用し、安定的な家賃収入を得ることが可能です。

2. 維持管理のコスト削減
   空き家をそのままにしておくと、管理費用やメンテナンスコストが増加し、建物が劣化するリスクも高まります。シェアハウスとして活用することで、定期的なメンテナンスが行われ、空き家が劣化するのを防ぎます。

3. コミュニティの創出
   シェアハウスは、住人同士が生活空間を共有するため、自然とコミュニティが生まれます。宝塚市のような地域においては、新たな交流の場ができることで地域活性化にも貢献します。

宝塚市のシェアハウス事例

弊社で手掛けた宝塚市のシェアハウスプロジェクトは、空き家となっていた築年数のある住宅をリノベーションし、シェアハウスとして生まれ変わらせた事例です。以下、その特徴を紹介します。

• 地域に溶け込むデザイン
  宝塚市は自然に囲まれた美しい環境が特徴的です。そこで、シェアハウスの外観デザインは地域の景観と調和するよう配慮しました。ナチュラルな素材や落ち着いたカラーを使い、周囲の住宅と馴染むように仕上げました。
• 快適な共有スペースの設置
  シェアハウスでは、居住者がリビングやキッチンを共有するため、これらのスペースが快適であることが重要です。弊社の事例では、広々としたリビングとキッチンを設け、住人がリラックスできる空間を提供しています。また、家具やインテリアにもこだわり、住む人々が快適に過ごせる環境を整えました。
• 個人のプライバシーにも配慮
  シェアハウスは共用スペースが多い一方で、各個人のプライバシーも重要です。弊社のプロジェクトでは、個室をしっかりと確保し、それぞれの部屋が快適に過ごせる空間となるよう設計しました。プライバシーを守りつつ、コミュニティを楽しめるバランスを重視しています。

まとめ

宝塚市における空き家問題に対する一つの解決策として、シェアハウスは非常に有効です。シェアハウスにすることで、空き家を活用し、資産価値を高めるだけでなく、地域の活性化にも貢献します。弊社では、宝塚市でのシェアハウスプロジェクトを通じて、その可能性を最大限に引き出す設計・施工を行っております。空き家の活用をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

【参考リンク】 宝塚のシェアハウス事例 – 樋口章建築アトリエ